小規模農地での活用を研究するため製作したドローンの試作機=阿南市の阿南高専

 阿南高専が、住宅地の中にある小規模農地での農薬散布にドローンを活用する研究に取り組んでいる。散布場所を把握する環境計測用と散布用の2機を同時に使い、周辺に農薬が拡散しないようにピンポイントでまくことができる制御システムの開発を目指す。

 環境計測用のドローンは、上空からカメラで農地を撮影。この画像を基に、独自にプログラミングした専用ソフトが農作物の位置を把握した上で、最適な散布経路を割り出す。

 散布用ドローンは、無線で環境計測用のドローンとつながっており、最適経路に沿って飛行。農薬入りのタンクを積み、ノズルから農作物に噴霧する。プロペラが下向きの風を吹き起こすため、農薬が周囲に拡散するのを防げる。

 ドローン1機で環境計測と散布を同時に行うと機体が大きくなることから、2機に分けた。オペレーターが環境計測用を操縦し、散布用は自動で動くようにする。

 阿南高専制御情報工学科の福見淳二准教授らのグループが3年前、本格的な研究に着手。これまで環境計測用と散布用のそれぞれで試作機を開発し、2016年度中に両機を連動させて、屋内で試験飛行を始める。

 農薬散布にラジコンヘリコプターを使う例はあるものの、大規模農地に短時間でまくのに適している。住宅が点在するような小規模農地では、農薬の拡散やヘリの騒音が問題となる懸念があるため、ドローンの活用を研究することにした。

 福見准教授は「高齢化が課題となっている農業にドローンを生かし、作業の効率化や自動化に貢献していきたい」と話している。