徳島県内で交通死亡事故が多発している状況を受け、県警の鈴木信弘本部長は2日、全警察官に向けて交通死亡事故多発非常事態宣言を出す。交通死亡事故多発警報が出されているさなかに死亡事故と重傷事故が1件ずつ起きたことから、県民に交通ルールを順守してもらう取り組みを徹底するために出すことにした。県警は取り締まりを強化する。
宣言が出るのは平成に入って初めてで、3~9日までの7日間、県警本部交通部と、各署が交通担当部署だけでなく組織を挙げて街頭監視活動を行う。取り締まりに当たる警察官と場所の数も増やすことにしている。
8月24日から全県に出されていた交通死亡事故多発警報は、5月と6月に続いて今年3回目で、県警は取り締まりの強化など緊急対策を行っていたが、8月31日に北島町で死亡事故があり、1日朝には徳島市で重傷事故が起きた。
今年、県内で起きた死亡事故は8月31日時点で38件、死者は39人になっている。前年同期を26件26人上回っている。