徳島県内の2015年度の新規就農者数は113人で、現在の調査方法となった01年度以降で2番目に多かったことが、県のまとめで分かった。経済的な支援制度や担い手育成の取り組みなど就農にチャレンジしやすい環境整備が進み、近年は農家出身ではない新規就農者が増えている。

 県農林水産総合技術支援センター経営推進課によると、113人(うち女性20人)の内訳は非農家からの新規参入が58人、大学・高校・専門学校の新卒が29人、農家出身で会社勤めなどからの転職が26人。年齢別では10代4人、20代45人、30代44人、40代17人、50代3人となっている。

 新規参入者の過去5年間の推移は10年度27人、11年度28人、12年度47人、13年度18人、14年度53人。06年度まで年間数人程度だったものがその後はほぼ右肩上がりで増え、15年度(58人)は初めて全体の半数を上回った。

 背景の一つに、12年度に始まった国の「青年就農給付金制度」がある。45歳未満の新規就農者に対し、年間最大150万円を最長5年間支給。15年度は52人が利用し、うち28人が新規参入者だった。

 近年は就農に向けた研修も充実し、15年は県と海部郡3町、JAが開講した「海部きゅうり塾」の受講生9人のうち4人が郡内でキュウリ農家になった。就農希望者を農業法人や農家が雇用し、生活を支援しながら農業技術を習得してもらう研修事業も県が15年度から始めている。

 農業の担い手不足や高齢化が進む中、若者や移住者らに農業への関心を持ってもらうのも課題。県は就農支援情報を集めたインターネットサイト「農の宝島!とくしま」を4月に開設し、就農の魅力発信も進める。

 経営推進課は「就農への間口を広げて新たな担い手を確保する一方、給付金の適用が終わった就農者も安定した農業経営ができるようフォローしていきたい」としている。