ソバの種まきを体験する学生=東みよし町西庄

 県西部の剣山山系で行われている急傾斜地農法の世界農業遺産登録を目指す「徳島剣山世界農業遺産推進協議会」が、学生や企業関係者に農山村を体験してもらうモニターツアーを始めた。一人でも多くの人に急傾斜地農法の素晴らしさを体感してもらい、伝承に向けた機運の醸成につなげる。8月にツアーで東みよし町を訪れた専門学校生は、ソバの種まきなどを体験するとともに、集落のPRに向けた取り組みを始めた。

 ツアーは、学生のフィールド研究や企業のCSR(企業の社会的責任)などの一環として、県西部の傾斜地で農業や農村文化を体験してもらう。農林水産省の農山漁村交付金約250万円を活用し、県西部4市町の観光振興に取り組む一般社団法人「そらの郷」に運営を委託している。

 8月19~21日に東みよし町を訪れたのは、大阪コミュニケーションアート専門学校でグラフィックデザインや映像制作などを学ぶ学生と教員ら15人。西庄地区で地元の住民グループ「西庄良所(よいしょ)会」会員から手ほどきを受けながらそば打ちなどを体験したり、小型無人機ドローンで風景を撮影したりした。

 学生は10、12月にも同地区を訪問し、集落の魅力をPRする看板や映像づくりを行う。

 6月にはツアーの第1弾として、紙おむつ製造販売のリブドゥコーポレーション(愛媛県)の新入社員を招いた。約15人がつるぎ町一宇の猿飼集落で住民と交流した。

 県西部2市2町などの官民でつくる推進協は、2014年に世界農業遺産への登録を申請したが落選。推進協は農林水産省が創設した「日本農業遺産」の認定を近く申請し、世界農業遺産登録へ向けて弾みをつける考え。