[上]中山路遺跡から出土した6世紀後半の青銅製の鈴[下]中山路遺跡から出土した7世紀後半のハスの花の模様が付いた瓦の装飾部分

 徳島県教委と県埋蔵文化財センターは8日、美馬市美馬町の中山路遺跡から6世紀後半~8世紀のものとみられる青銅製の鈴と椀が県内で初めて出土したと発表した。遺跡の南東約100メートルには7世紀後半に建てられた国史跡の郡里廃寺跡があり、県教委などは寺に関係する建物があった可能性が高いとみている。

 出土した約7千点のうち、6世紀後半の青銅製の鈴は直径約3・7センチで、古墳の副葬品や儀礼用の馬の飾りに用いられた。7世紀後半~8世紀の青銅製の椀(直径12~14センチ)の破片は全長約6センチで、仏具や副葬品に使われた。

 直径が約20センチあるとみられる7世紀後半~8世紀前半の陶製の円形すずりの破片(全長約5センチ)や、郡里廃寺跡で出土したものと同じ型枠で作られたハスの花の模様が付いた瓦の装飾部分(直径約20センチ)も見つかった。

 郡里廃寺跡は県内最古級の寺院跡で、地元の豪族が建立したとみられている。中山路遺跡で建物の遺構は確認できなかったが、通常の集落跡では出土しない品が出ているため、寺の関連施設があった可能性があるという。

 センターは「当時は権力の象徴が古墳から寺院へと移行する時期だった。古墳と寺院の両方に関係する品が1カ所から見つかったことは、変遷を知る上で貴重だ。郡里廃寺跡周辺の全体像を研究する手掛かりにもなる」としている。

 10日午前10時から現地説明会を行う。問い合わせはセンター<電088(672)4545>。