徳島文理大(徳島市)は2017年度、糖尿病看護の専門知識や技術を持った認定看護師の養成を始める。受講すれば資格試験を受験できる養成課程を19年度までの3年間限定で開設する。県内で認定看護師の養成課程が設けられるのは初めて。
受講は5年以上の経験を積んだ看護師が対象で、定員は15人。5~11月の半年間、糖尿病の高度な知識と患者への対応を座学や実習を通じて学び、受講後、日本看護協会の試験に合格すれば認定看護師資格が得られる。
徳島文理大では15年4月に地域の課題解決を目指す地域連携センターを発足させており、全国でも高い本県の糖尿病死亡率の低減を目指し養成課程の開設を決めた。徳島赤十字病院から糖尿病看護の認定看護師1人を専任教員として迎える。
県内の認定看護師は乳がんや認知症など21分野全てを合わせても105人(7月現在)と、高知県と並んで全国最下位。中でも糖尿病看護を専門とする認定看護師は10人しかいない。
糖尿病看護の認定看護師養成機関は全国でも東京都と福岡県の2カ所にしかなく、うち東京都は17年度から休講を予定している。
9日、大学を運営する村崎学園の村崎正人理事長と県看護協会の森山節子会長らが県庁を訪れ、飯泉嘉門知事に教育体制の整備に向けた財政支援を求める要望書を手渡した。