西日本豪雨の被災者に阿波踊りを披露する阿波おどり振興協会の踊り手たち=愛媛県大洲市の産直市「愛たい菜」

 阿波踊りの有名連でつくる「阿波おどり振興協会」は16日、徳島市で先月開いたチャリティー公演で集まった約158万円を、西日本豪雨で被災した愛媛県に義援金として贈った。被害が大きかった大洲市では被災者らに阿波踊りを披露した。

 協会に所属する14連の30人が愛媛県庁を訪問。朝日榮作会長が「被災者が一日でも早く元の生活に戻れるよう役立ててほしい」と義援金の小切手を中村時広知事に手渡した。

 一行は肱川の氾濫で4人が亡くなり、4千棟以上が浸水した大洲市を訪れ、営業を再開したばかりの産直市「愛たい菜」の駐車場で踊りを披露。洗練されたフォーメーションと集団美に、被災者ら約300人から大きな拍手が送られた。

 職場のスーパー再開のめどが立っていない小島優子さん(41)=同市徳森=は「花火大会など夏の催しは中止ばかりだっただけに阿波踊りに励まされた」と喜んでいた。