内藤特任教授(左)の指導の下、網膜疾患を診断する機械の使い方を学ぶネパールの眼科医=徳島市蔵本町の徳島大

 徳島大にネパールの眼科医2人が研修に訪れ、網膜の診療や治療の技術を学んでいる。同国では糖尿病患者の増加による網膜症の問題が深刻化しており、治療技術を持った専門医を増やすため、国際協力機構(JICA)のプロジェクトで同大が受け入れた。

 研修しているのは、首都カトマンズのネパール眼科病院の医師チュヌ・シュレスタさん(38)と、中部ポカラのヒマラヤ眼科病院の医師ハリマヤ・グルンさん(40)。1日に来県し、眼科医で同大国際センターの内藤毅特任教授から主に指導を受けている。

 2人は同大の眼科医が網膜症の手術を行う様子を見学したり、最新の治療機器の使い方を学んだりしており、27日まで滞在する。チュヌさんは「日本の病院は衛生環境が良く、教科書でしか見たことがないような機械もあってすごい」と驚き、ハリマヤさんは「手術や治療の技法をきちんと学び、母国に持ち帰りたい」と話した。

 ネパールでは国民の失明原因のうち、網膜疾患が1981年の13・9%から2010年には17・0%に増えている。

 プロジェクトは16年度から3年間の予定で、徳島大では16年度中にネパールの眼科医をさらに2人受け入れる。JICAの資金を活用し、ネパールの病院向けに眼底カメラや超音波診断装置などの機器を選定・調達するほか、糖尿病予防に関する啓発パンフレットも作ることにしている。