住民と談笑する井上美智子さん(左)=美波町日和佐浦の交流施設「はまひるがお」

 東京から美波町日和佐浦に2014年11月に移住した井上裕夫さん(80)、美智子さん(74)夫妻が、自宅近くに地域交流施設「憩いのカフェ・ひわさ交流施設 はまひるがお」をオープンさせた。縁もゆかりもない夫妻を温かく迎え入れてくれた地域へ恩返しをしようと思い立った。町民らの懇親会や趣味の作品の展示会などに活用してもらう。

 アカウミガメの産卵地・大浜海岸から約150メートルにあり、木造2階建て延べ91・5平方メートル。古い木造の空き家を新たに購入して取り壊し、新築した。

 1階はリビングや台所、トイレ、風呂があり、リビングにはカルタやすごろく、ベーゴマなどの昔ながらの遊び道具をそろえる。2階には洋室が3部屋あり、碁将棋をしたり町民が撮影した写真や手工芸品を展示したりする場として開放する。

 利用は無料で、開館時間は午前9時から午後4時半まで。水曜休館。2台分の駐車場を備えている。

 井上さん夫妻は、海の近くで老後を過ごしたいと思い、インターネットで移住先を探していたところ、美波町を紹介する住民団体のホームページが目に留まった。豊かな自然に引かれて移住を決め、空き家を取得。町で暮らし始めると近所の人が温かく接してくれ、感激したという。

 施設の名称は、地元の町内会の会員から案を募り、大浜海岸の海浜植物ハマヒルガオにちなんで付けた。7月31日にはお披露目会を開き、約70人が完成を祝った。今後は町内会が月1回ほど懇親会を開く計画で、趣味で絵や写真、手工芸などを行うグループにも活用を呼び掛ける。

 夫妻は「気軽に立ち寄ってもらい、住民同士の親睦がより深まる場所にしていきたい」と話している。