捕虜の阿波踊りで盛り上がる舞台=徳島市のあわぎんホール

 第1次世界大戦時に徳島県鳴門市大麻町にあった板東俘虜(ふりょ)収容所のドイツ兵捕虜と住民の交流を描いたミュージカル「よろこびのうた」の徳島公演(坊っちゃん劇場、徳島新聞社主催)が18日、徳島市のあわぎんホールで始まった。捕虜によるベートーベンの「第九」アジア初演100周年を記念した作品で、初日は県内の小中学生700人が招かれた。公演は21日まで。
 
 作品は史実を基に、捕虜と老舗旅館の一人娘の恋物語を中心にして創作。松江豊寿所長の人道的な収容所運営のほか、阿波踊りやスダチの花など徳島色豊かな演出が取り入れられている。クライマックスでは捕虜役と住民役が「歓喜の歌」を合唱し、観客席の子どもたちから大きな拍手が沸き起こった。

 「よろこびのうた」は、愛媛県東温市の坊っちゃん劇場で今年1月から年間を通して公演。11月には東京公演も予定されている。

 19日も学校向け公演を行い、小中生約1400人を招く。一般向けは20、21両日の各2回。チケットは大人4500円(前売り4000円)、中学生以下3500円(同3000円)。問い合わせは徳島新聞社事業部<電088(655)7331>。