徳島県教委は、公立中学・高校の生徒が英語を読んだり聞いたりする力を客観的に評価する「英語能力判定テスト」を11月ごろに初めて実施する。テスト結果は授業改善に活用し、2017年度に中学3年で英検3級程度以上、高校3年で同準2級程度以上の割合をそれぞれ55%にすることを目指す。9月補正予算案に事業費1050万円を計上した。
テストは50分間で、マークシート方式の筆記とリスニング問題のほか、英語に対する意識を問うアンケートを行う。テスト結果では英語力が英検の何級程度かが示される。本年度は中学・高校ともに1、2年を対象とし、17年度からは全学年に拡大する方針。
文部科学省の15年度調査では、県内中3で英検3級程度以上の割合は39・1%(全国平均36・6%)、高3で準2級程度以上は35・9%(同34・3%)。文科省は17年度に全国平均をそれぞれ50%とすることを目指していて、県教委はこれを上回る目標を掲げた。
事業ではこのほか、中学・高校英語教員の指導力向上に向け、英検準1級以上、「TOEIC」730点以上、「TOEFL iBT」80点以上のいずれかを満たす割合を18年度末までに100%とする目標を掲げ、英検かTOEIC団体版の受験料を1人につき1回、全額補助する。15年度の県内教員達成率は中学41%(全国平均30%)、高校63%(同57%)。
また高校在学中の長期海外留学者を増やすため、中高生対象に留学情報を提供する講座や、留学経験者が体験談を話す座談会を開催。TOEFLの留学生向け検定受験料を全額補助する。