藍染体験を楽しむ人たち。県は東京五輪・パラリンピックに向け、阿波藍のPRに取り組む=藍住町の藍の館

 徳島県は、2020年の東京五輪・パラリンピックの大会公式エンブレムに藍色が採用されたことを受け、阿波藍の魅力発信に力を入れる。藍染体験ツアーをはじめとする各種PR(800万円)や、食用藍の普及(700万円)を柱とした関連事業費を、県議会9月定例会に提案する16年度一般会計補正予算案に計上した。国内外で阿波藍の認知度を高め、ブランド化や需要拡大を目指す。

 藍染体験ツアーは魅力発信の一環として企画する。県内各地の藍染作家の工房などでオリジナル作品を作り、生産工程を学びながら魅力を実感してもらう。地域内を周遊観光する「着地型旅行」として売り出す。

 東京五輪の新競技にサーフィンが追加されたことも阿波藍普及に生かす。県内の有望選手に藍染のシャツなどを着てもらい、大会や練習を通じて国内外にPRする。

 徳島の玄関となる徳島阿波おどり空港や徳島駅には藍染の垂れ幕やのぼりを飾り付ける。服やネクタイ、扇子など実用性の高い製品も並べ、消費拡大につなげる。

 食用藍は生活習慣病予防の効果があるとして近年関心が高まっている。販路を開拓するために今冬、食用藍を使った菓子を首都圏で宣伝するほか、県内の生産事業者の新たな商品開発を支援する。

 栽培面では高品質化、低コスト化、安定生産につながる技術を検討し、栽培農家を育成する。

 このほか、東京五輪と連動して開かれる「文化プログラム」に合わせて藍染作家や学生、障害者らが参加できる作品展示会を開く。阿波藍の歴史や生産工程を紹介する動画も制作する。