鳥取市や金沢市などの議会事務局が政務活動費(政活費)の情報公開を請求した請求者名を市議に伝えていた問題で、小松島市の議会事務局も政活費の収支報告書を閲覧申請した団体名や代表者名を全市議にメールで伝えていたことが23日、分かった。事務局は「適切であるとは言い難い対応だった」としている。

 事務局などによると、市民団体が6月3日に2011~15年の政活費の収支報告書の閲覧申請書を事務局に提出した際、職員が全市議17人に、申請してきた団体名と代表者名を記したメールを一斉送信した。「(市議会基本条例に基づいて)議員に活動状況の説明を求められる可能性があるので、その際は対応してほしい」と伝えたという。

 小松島市議会基本条例は「政務活動費の執行及び公開」について定めており、請求者から求めがあった場合、議員自身が活動や支出状況について説明することが義務付けられている。今回は請求者から求めがなかったにもかかわらず、事務局の判断で申請時点から市議に報告していた。

 小松島市議会では政活費の情報公開を請求する場合、市議会情報公開条例の適用も可能だが、より申請が簡単な基本条例を選択するのが一般的となっている。両条例とも、請求者情報を保護する項目はない。

 本年度は政活費に関して閲覧申請が他に1件、情報公開請求が1件あったが、事務局は「この2件は閲覧項目や期間がかなり絞り込まれた申請内容だったため、議員に通知はしていなかった」としている。11年までの過去5年間は、政活費に関する閲覧や請求自体がなかったという。

 吉岡忠則事務局長は「今回の閲覧請求は過去5年分と広範囲で、全議員が説明義務に該当する可能性があったため妥当性があると判断した。しかし、いま思えば申請者の氏名まで伝える必要はなく、先走ってしまった。今後、個人情報についてより慎重に扱っていきたい」と話している。