子どものたくましい成長を祈願する海陽町鞆浦地区の伝統行事「赤ちゃんの土俵入り」が20日、鞆浦漁港近くの広場であり、見物客約250人が見守った。
昨年7月~今年6月に生まれた町内外の男児55人が、トラやタカなど鮮やかな刺しゅうの入った化粧まわしと紅白の鉢巻きを締め、土俵入り。親が付けたしこ名が読み上げられると、行司が「よいしょ」と掛け声を上げ、高々と掲げた。
思わず泣き出す子もいれば、堂々とした表情を見せる子も。訪れた家族や住民は歓声を送り、写真愛好家が盛んにシャッターを切った。
10カ月の長男莉玖ちゃんを参加させた高知県東洋町の公務員前田千尋さん(28)は「元気で優しい子に育ってほしい。いい思い出になった」と話した。
土俵入りは地区の湊柱神社で約350年続く神事。