阿波市議会の藤川豊治副議長(69)=同市阿波町西ノ岡=が29日の市議会本会議を欠席し、登山のためネパールへ旅行していたことが分かった。ネパール滞在中の藤川氏は徳島新聞の電話取材に対し、「2年前から日程が決まっていた」と説明したが、会期中に海外旅行に行くという行動に、市民から批判が出そうだ。
藤川氏によると、知人2人と共にヒマラヤ山脈の標高6千メートルを超えるメラ・ピークに登るため、27日に出国した。3週間ほどネパールで滞在する予定で、29日は首都カトマンズからメラ・ピークに向けて移動した。
議会事務局によると、議員が本会議を病気などで欠席する場合は原則、事前に議長に書面で欠席届を提出しなければならない。藤川氏は「ネパールに行くので29日は出席できない」と27日夕に事務局に電話で連絡。事務局は直後に江澤信明議長に報告した。藤川氏の連絡は出国直前か現地到着後だったとみられる。
藤川氏は徳島新聞の取材に「記事にする必要はない」と述べた。
江澤議長は「移動中に連絡を受けても止めようがない。議員であり、副議長である自覚がないと思われても仕方がない」と話した。
29日は9月定例会の閉会日で2016年度補正予算案など18議案が審査された。
藤川氏は決算審査特別委員会も26日午後から早退している。岩本雅雄委員長に「妻の調子が悪いので帰らせてほしい」と告げたという。
藤川氏は3期目。6月から副議長を務めている。