深い海のような藍色の壁。県産杉の木目が味わい深い=徳島市の徳島経済産業会館

 徳島経済産業会館(徳島市南末広町)に足を踏み入れると、鮮やかな藍色の壁が目に飛び込んでくる。徳島商工会議所入り口の高さ2・8メートル、幅3・7メートルの壁2面が、県産杉を阿波藍で色付けした建材「藍染杉」だ。藍の落ち着いた色調が和の雰囲気とモダンな感じを醸し出す。

 「透過性のない化学塗料と違い、木目の風合いを生かせるのが特長。微妙な濃淡も表現できる」。藍染杉を製造する大利木材(同市津田海岸町)の小濱利郎専務(61)が話す。

 開発したのは2010年。徳島の素材を生かした建材を作ろうと、藍染料を木材に塗布する技術を考案した。12年に完成した同館、市シビックセンターなどの公共施設や民家の内外装を彩る。これまでに100件近く受注し、売り上げを伸ばしている。

 9月29日には床材と家具の2種類を初めてシンガポールに輸出した。壁材や照明器具なども追って発送する。小濱専務は「ジャパンブルーを徳島から世界に発信したい」。新たに引き出した藍の魅力が海を渡る。