災害時の妊産婦らへのサポートについて意見を交わす参加者=徳島大蔵本キャンパス

 災害時の妊産婦と乳児の支援について考えるシンポジウム(徳島大大学院医歯薬学研究部主催)が1日、同大蔵本キャンパスで開かれた。東日本大震災発生時に被災地の産科が置かれた状況や、妊産婦支援の先進的事例などが報告され、看護師や助産師約150人が耳を傾けた。

 石巻赤十字病院(宮城県石巻市)の真坂雪衣看護師長が、東日本大震災発生時の状況を振り返った。

 市内の他の産科医院は全て津波被害を受けたため、石巻赤十字病院に妊婦が集中。妊娠高血圧症の患者も増えた。出産後の入院日数を3日間に縮めて対応したが、真坂看護師長は「退院後のサポートにまで手が回らなかった。避難所は新生児にとって不衛生で、プライバシーがないと授乳も困難。妊産婦への支援は一般の被災者とは別に考えなければならない」と訴えた。

 東京都文京区危機管理室の池田征央防災主査は、地震発生時、区内の4大学に設けることになっている「妊産婦・乳児救護所」について紹介した。

 子どもが成長すると、利用対象者から外れるため「いざというときに救護所を役立てるには、普段から妊婦へのPRを徹底することが大切だ」などと語った。

 このほか国立保健医療科学院の吉田穂波主任研究官が避難所での妊産婦の健診について講演した。