牟岐町内を巡行する西浦集落のだんじり=同町中村

 牟岐町牟岐浦の牟岐八幡神社の秋祭りが2日あり、地元の西浦集落に古くから伝わるだんじりが25年ぶりに登場し、町内を勇壮に巡行した。住民有志でつくる「西浦花車(だんじり)保存会」が老朽化しただんじりを修復し、鳴り物の打ち子やだんじりの引き手を集めて復活させた。

 だんじりは高さ約5メートル、長さ約4メートル、幅約2・5メートルで、ちょうちんやササを飾り付けた。近くの牟岐津神社を出発し、床板の上で西浦集落の子ども6人が太鼓や鉦などの鳴り物を響かせる中、住宅街を練り歩いた。住民ら約30人が掛け声に合わせて綱を引き、約2時間かけて牟岐八幡神社まで約1キロを巡行した。

 復活を心待ちにしていた住民は、だんじりの周りに集まって写真を撮ったり、子どもらに「頑張って」とねぎらいの言葉を送ったりしていた。久岡公子さん(72)は「昔のにぎわいが戻ってきてうれしい。地域全体が盛り上がる」と話した。

 西浦集落のだんじりは鳴り物担当の子どもや、だんじりの引き手不足で、1991年を最後に途絶えていた。伝統文化が姿を消すことに危機感を覚えた30~40代の住民有志が2015年2月に保存会を結成。同年夏の牟岐津神社の夏祭りでは、久々に倉庫から引き出され、展示された。

 今回、町補助金20万円を活用し、だんじりを回転させるための軸などを修繕し、復活につなげた。和田原明(はじめ)会長(41)は「たくさんの住民に協力してもらい、復活の日を迎えることができた。ずっと続けていきたい」と感慨深そうに話した。

 秋祭りは西浦集落のだんじりの他、豪華な船型だんじり「関船」や、中央に太鼓を乗せた「勇(いさみ)太鼓」のだんじりも町内各地から集まった。