板野郡内で住民有志が育児支援を行う板野東部ファミリーサポートセンターが3日、病気中や回復期の子どもを一時的に預かる病児・病後児サービス事業を始めた。親の育児と仕事の両立を支えるのが目的で、県内13カ所のファミサポで同様の取り組みは初めて。

 事前に登録した「依頼会員」を対象に、医療機関を受診して医師の許可書が出た場合に限り、専門の研修を受けた「提供会員」(現在15人)が自宅やファミサポの事務所の一角などで預かる。保育所などへの送迎や病院への付き添いも行う。利用料は平日が1時間800円、土・日曜と祝日は同900円。

 同ファミサポが入居する藍住町奥野の町勤労女性センターで業務開始式があり、郡内5町の職員ら約50人が出席。石川智能藍住町長が「板野郡は若い世代が増えており、子育てがしやすい環境を整える必要がある」とあいさつし、ファミサポの港満海(まみ)所長が提供会員を紹介した。

 依頼会員を代表して長男靖悟(せいご)ちゃん(2)と一緒に出席した横田雄一さん(30)=藍住町住吉、整体師=は「共働きで、親も仕事が忙しい。来年には2人目が生まれる予定で、これで安心して仕事ができます」と述べた。