旧最終処分場(手前)からのごみ埋め戻し作業が終わった新最終処分場(左奥)=美馬市脇町拝原(美馬環境整備組合提供)

 美馬市とつるぎ町でつくる美馬環境整備組合(管理者・藤田元治美馬市長)が同市脇町拝原で進めていた、吉野川河川区域内のごみの撤去が完了した。ごみは隣接する新たな最終処分場に埋め戻され、緑地帯の整備やフェンスの設置などを行い近く全工事を終える予定。築堤の障害になっていたごみが撤去されたことで、国土交通省は10月末に築堤工事に着手し、年度内の完成を目指す。

 撤去したのは、河川区域内に設けられていた旧最終処分場(1996年度閉鎖)のごみ21万7千立方メートル。2014年11月から掘り起こしを始め、鉄類や医療系廃棄物などを選別して専門業者に引き取ってもらった上で、可燃、不燃ごみ約21万5千立方メートルを新処分場に移した。

 旧処分場周辺は、無堤区間(全長3640メートル)だったため、国交省が1973年から築堤工事に着手した。ただ、河川区域内のごみをそのままにして築堤すると、洪水時にごみが川に流出する恐れがあるとして、組合に撤去を要請。旧処分場がある約190メートルは無堤区間のままだった。

 新処分場は、美馬環境整備組合が12年10月、ゼネコン大手の鹿島(東京)と、26億1240万円で工事請負契約を締結。用地の追加取得や工法変更、埋め戻しに必要な土砂購入費の増額などで、二度変更し、最終的には37億8391万円に膨らんだ。

 ごみ問題を巡っては、「新たに処分場が造られると周辺の資産価値が低減する」などとする反対派、「早期に堤防を整備してほしい」などとする賛成派が住民団体をつくって激しく対立するなど長年美馬市の大きな課題となっていた。

 国交省徳島河川国道事務所は「地域住民念願の堤防なので、一日も早く完成するよう施工を進めたい」と話している。