徳島市が市文化センター敷地を建設候補地に挙げている新ホール整備に向けた第2回検討会議が22日、同市のホテル千秋閣であり、市は焦点となっている大ホールを1200席または1500席とする計4案を示した。建設費は4案とも、徳島駅西側駐車場で進めてきた94億円を下回っている。2023年度の開館を目指す。
市が提示した4案の施設構成や建設費は≪別表≫の通り。このうち三つの案で大ホールを1200席とし、ホールの近くにリハーサル室を配置するなど利便性に配慮した。小ホール(300席)や会議室、活動室の有無によって建設費が約67億~77億円と異なる。
3案とも大規模な興行に必要とされる1500席を確保できないため、市民の発表の場としての活用が想定される。利用促進に向け、アーティストのコンサートなどを手掛ける興行団体に市が呼び掛ける必要があるとしている。
一方、1500席の大ホールを設ける案は、大規模な興行利用が期待できる半面、市民の発表の場としては規模が大きく、施設利用料が高くなる可能性があるとした。
検討会議で委員からは「リハーサル室は大ホールと同じ広さを確保して」「ホールの客席の幅を十分に取って座りやすくしてほしい」といった意見や注文が出た。
ホールの整備は、リース方式など官民連携による事業手法を検討する。会議は11月5日まで計4回開き、市は委員の意見を踏まえた整備方針案を12月に公表する。