徳島市が新町西地区再開発事業を白紙撤回することに伴って設置した中心市街地活性化推進本部(本部長・遠藤彰良市長)の下部組織となる二つの有識者会議の初会合が11日、市役所近くのホテル千秋閣で開かれた。「音楽・芸術ホール整備推進会議」では、市が検討してきた文化センターの耐震リニューアルに否定的な意見が相次いだ。市長が「複数案ある」と語っていた再開発事業に代わる活性化策は、「中心市街地活性化会議」の次回会合(24日)で示されることになった。

 音芸ホールの会議には、委員11人全員が出席した。鈴田善美文化振興課長が文化センターの耐震リニューアルに関し、音響に影響が出たり、駐車場が狭くなったりするなどの課題が残るものの、利用はできるようになることを説明した。

 委員からは「文化センターの改修にお金をかけるのはもったいない。そのお金を新ホール整備に使うべきだ」「一番の問題はコンクリートの劣化。改修しても持つかどうか分からない」「耐震改修しても機能的に改善しない」など、耐震リニューアルに否定的な意見が大勢を占めた。

 一方、中心市街地活性化の会議にも、委員10人全員が出席した。横山昇再開発推進室長ら市側の担当者が、市が撤退を進める新町西地区再開発事業のほか▽川の駅ネットワーク推進事業▽眉山山頂の観光展望施設整備事業▽徳島駅から阿波おどり会館にかけての光環境整備事業-について、これまで経過や課題などを報告した。

 委員からは「街に人が来るだけでは活性化にならない。いかに長時間滞在してもらい、満足してもらうかが大事だ」「街を訪れる人を増やすには公共交通の役割が非常に重要。交通システムの在り方も含めて検討していくべきだ」などの意見が出された。

 会議の後、報道陣の取材に対して市幹部は「再開発事業に代わる市街地活性化策の市の試案は、次回会合で示したい」と明言した。

 両会議は今後、11月末までに3回程度の会合を開き、中心市街地活性化策や新ホール整備の在り方などについて市に提言する。