鶴竜(土俵右)と稀勢の里の横綱対決に沸く観客=阿南市スポーツ総合センター

 大相撲の秋巡業「大相撲阿南場所」(実行委主催)が23日、徳島県阿南市の市スポーツ総合センターで開かれ、詰め掛けた観客約2100人が稀勢の里、鶴竜の両横綱、大関栃ノ心や小結貴景勝ら人気力士の取組に沸いた。

 力士110人による取組は序二段から始まり、幕内に入ると色鮮やかな化粧まわしを締めた力士が土俵入り。観客は盛んにカメラのシャッターを切った。

 力士の激しいぶつかり合いに観客は大喜び。結びの一番、稀勢の里と鶴竜の横綱対決を鶴竜が外掛けで制すると、大歓声と拍手が響いた。

 遠藤のファンという阿南市羽ノ浦町岩脇、浦初美さん(95)は「生の遠藤関は孫のようでかわいかった」と話した。

 取組の合間には力士が独特の音頭に合わせて歌う「相撲甚句」、笑いを交えて決まり手や禁じ手を紹介する「初切」などで盛り上がった。

 会場には市内の幼稚園、福祉施設などから子どもやお年寄りが招待され、神崎幼稚園の井原紫舞伎ちゃん(5)は「夢かと思うぐらい手が大きかった。また見たい」と話した。

 県内巡業は2016年以来、2年ぶり。阿南での開催は初めて。