徳島市が新町西地区再開発事業の権利変換計画を不認可処分にしたのは違法だとして、地権者でつくる再開発組合(森竹義浩理事長)が市を相手取り、処分取り消しと計画認可の義務付けを求めた訴訟の第1回口頭弁論が14日、徳島地裁であった。市側は「不認可は適切な判断で、瑕疵はない」と、請求棄却を求めて争う姿勢を示した。

 市側は答弁書で、「市は組合の事業を支援していたに過ぎない」と指摘。市長交代後、再開発事業で計画していたホールを市が購入しないと判断したことで「事業の継続性が危ぶまれる状況となり、認可は到底できない。漫然と認可すれば、かえって地権者に重大な損害が発生する」と主張した。

 組合側が訴状で示した「要件を満たせば権利変換計画は認可しなければならず、裁量の余地はない」との都市再開発法の解釈に対しては「種々の事情を踏まえ、実質的な判断をすることは当然必要。(市に)裁量があることは明らかだ」と反論した。

 認可直前の事業が止められるかについては「認可しておらず、法的に事業の中止が不可能になる期日は到来していない」と指摘。白紙撤回に当たり、市が組合と4回にわたり面談したことを踏まえ「市の考えを誠心誠意伝え、不利益に配慮するべき義務を尽くした」との考えを示した。

 再開発事業は、組合が事業主体となり前市長が推進。着工直前の段階である権利変換計画の認可申請まで進んだが、3月の市長選で事業の白紙撤回を訴えた遠藤彰良市長が当選したことで市は百八十度方針転換し、事業推進を求める組合と対立している。