牛島八幡神社の秋祭りで38年ぶりに奉納された獅子舞=吉野川市鴨島町牛島

 吉野川市鴨島町で16日、秋祭りがあり、獅子舞が披露され、大勢の人が伝統芸能を堪能した。

 吉野川市鴨島町牛島の牛島八幡神社の秋祭りで、昔ながらの獅子舞が38年ぶりに奉納された。住民有志でつくる保存会が、4月に亡くなった男性指導者の遺志を継いで練習に励み、「復活の舞」につなげた。

 獅子舞は、東辻郷獅子舞牡丹連保存会の会員10人が五穀豊穣や無病息災を願って境内で披露。太鼓の2拍子のリズムに合わせ、2体の獅子を操る4人が体を上下左右に激しく動かしながらダイナミックに舞った。2体同時に転がる終盤の見せ場も息ぴったりに決め、会場を沸かせた。

 同神社の秋祭りでは1840年ごろから獅子舞が奉納されていたが、高齢化などによる担い手不足で1978年を最後に途絶えた。伝統を絶やすまいと約3年前に保存会を結成し、復活を目指して指導していたのが、4月に急死した工藤郁夫さん=享年87歳=だった。

 森本俊彦会長(72)=同市鴨島町牛島=は「全員が稽古の成果を出し、工藤さんも喜んでくれているはず」と感慨深げ。復活を心待ちにしていた神社近くの廣島己代子さん(93)は「立派な獅子舞が戻り、祭りがにぎやかになった」と満足そうだった。