徳島市教委は2018年度から新町幼稚園を富田幼稚園に、内町幼稚園を助任幼稚園にそれぞれ統合する。市中心部にある新町、内町両幼稚園は園児の減少が続いており、17年度末で休園する。来年春以降の新入園児の募集は取りやめる。

 市教委によると、現在の新町幼稚園の園児数は13人、内町幼稚園は14人。市立幼稚園の再編計画(15~19年度)では「全園児数が15人未満となった時点で在園児の卒園後に統合に取り組む」「再編は中学校区での統合が原則」としており、これに基づき両幼稚園を富田中、徳島中の校区内の富田、助任両幼稚園にそれぞれ統合する。

 市教委は幼稚園の園区を定めておらず、区外からの入園者も見込まれるため、統合後の富田、助任両幼稚園の園児数は未定。現在、富田は24人、助任は135人の園児がいる。

 新町、内町両幼稚園の休園により、市立幼稚園は計23園となる。入田、不動両幼稚園でも園児数が15人を下回っているが、中学校区内にある唯一の幼稚園のため、当面は存続させる。

 市教委は14日に新町幼稚園、17日に内町幼稚園の保護者への説明会を開いた。保護者からは「(再編)計画通りに進めるとはいえ急な話だ。もっと早い時期に説明するべきではなかったか」などの批判が相次いだという。

 市教委は今後、地元住民向けの説明会を開く予定で、学校教育課は「子どもたちが人同士の関わり方などの社会性を養うには一定規模の園児数を確保する必要がある」と理解を求めている。

 新町、内町両幼稚園の過去10年の園児数は新町が9~22人、内町が8~20人で推移していた。