阿波市議会の本会議を欠席してネパールに旅行していたことが問題となっている藤川豊治副議長(70)=同市阿波町西ノ岡=が帰国から一夜明けた18日、市民や議員に迷惑を掛けたとして江澤信明議長に副議長の辞職願を提出した。同日、藤川副議長は市議会で記者会見し、議員辞職については「考えたい」と判断を保留した。市議会は25日に臨時会を開き、藤川副議長の副議長辞職を正式決定する。
市議会はこの日午前10時から、藤川副議長に説明を求める全員協議会を開いた。冒頭だけが公開され、江澤議長が藤川副議長から副議長の辞職願が提出されたことを報告した。藤川副議長は「私の不徳の致すところ。市民ならびに議員に迷惑を掛け、おわび申し上げる」と陳謝した。
全員協議会の後、記者会見した藤川副議長は「責任の重さを感じている。市民に多大な迷惑を掛けたので決めた」と副議長の辞職理由を話した。議員辞職については「後援会や支持者と相談する。よく考えたい」と述べるにとどめた。
9月29日の本会議を欠席したことについては「認識不足で深く反省している」と謝罪し、「健康診断」と虚偽の欠席届を出したことには「プライベートな理由なので本当のことを言えなかった」と語った。
ネパールに向かった後、江澤議長や市議会事務局に連絡がなかったのは「山の上で電波がつながらなかった」とし、報道など自身の行動が騒動になっていることは帰国直前の15日になって知ったという。