阿波市議会の本会議を欠席しネパール旅行をしていた藤川豊治市議(70)=同市阿波町西ノ岡=に対する議員辞職勧告決議案を、少なくとも市議2人が提案することが20日、分かった。藤川氏が自ら辞職しなければ、25日に開かれる臨時議会で採決する。賛成多数で可決される見通し。
市議会会議規則では、議員の辞職勧告決議案は2人以上から提出できると定めている。臨時議会で採決するまでに、藤川氏自らが辞職の意向を示さなければ、複数の議員が連名で決議案の提案に踏み切るもようだ。
決議案の提案を予定している議員の1人は「藤川氏が議会に対する市民の信頼を失墜させた責任は重大」と提案の理由を述べた。
辞職勧告決議に法的拘束力はないが、議会では「藤川氏が辞職をしなければ一連の問題が収拾しない」との見方が大勢を占めている。このため、採決した場合、辞職勧告決議案は可決される見込み。
藤川氏は9月27日に登山のためネパールへ出発し、同29日の市議会本会議を欠席した。今月17日にネパールから帰国し、翌18日に責任を取って副議長の辞職願を提出。記者会見で議員辞職については「後援会や支持者と相談する。よく考えたい」と述べた。
20日、藤川氏は徳島新聞の取材には応じなかった。