県無形文化財に指定される阿波手すき和紙製造の技法を実演する藤森さん=吉野川市山川町の阿波和紙伝統産業会館(県教委提供)

 徳島県教委は21日、阿波手すき和紙の製造技法を県無形文化財に指定し、同技法の保持者に吉野川市山川町川東の藤森洋一さん(69)を認定することを決めた。指定日は31日の予定。

 藤森さんは、同技法保持者だった父実さん(昨年5月死去)に師事して1969年から手すき和紙を製造してきた。原料となるコウゾやミツマタの繊維をほぐす作業以外では機械を使わない伝統的技法を受け継いでいる。

 自宅近くの阿波和紙伝統産業会館を拠点に和紙を製造・販売する傍ら、3人の弟子と一緒に、紙すきを学ぶ学生や観光客らに製造技法を体験してもらうなどして阿波和紙の普及にも取り組んでいる。

 藤森さんは認定について「阿波手すき和紙の伝統を守る責任の重みを実感する。先代から受け継いだ技法を大切にし、後継者育成にも力を入れたい」と喜んでいる。

 今回の指定で県無形文化財は5件となる。