神山町議会(樫本雄一議長、10人)が3~5日に長野県で行った視察研修の際、予定していた防災館や農産物販売所の視察を「宿泊先から遠い」などの理由で取りやめ、善光寺観光に変更していたことが23日分かった。

 変更したのは4日の日程。長野県中部の小川村で農林公社事業を視察後、北部の栄村へ向かい、2011年の長野県北部地震を伝える震災復興祈念館「絆」と農産物販売所「かたくり」を1時間視察する予定だった。

 ところが一行は小川村を出発した4日午後、この日の宿泊先の野沢温泉村から「北に(約20キロ)遠い」ことや、防災館と販売所に予約を入れていないことを理由に、バスの中で栄村行き中止を即決。予定のない長野市に向かい、有名観光地の善光寺に約30分立ち寄った。4日は小川村を出発後は、栄村だけが視察先だった。

 視察研修は全議員と事務局長が参加し、年1回実施。今回の費用は1人当たり12万円余りで、大部分を占める交通・宿泊費に加え、日当(1日2千円)が公費で支払われた。

 樫本議長は徳島新聞の取材に「栄村は寄れたら寄る程度の認識。善光寺の近くを通るのでついでに寄った。そんなに間違ったこととは思っていない」と話した。町議会は東京陳情(25、26日)に浅草訪問などを入れたことが批判され、行程を変更している。善光寺行きの理由は浅草訪問と同じ「訪日外国人観光客の状況視察」とした。

 こうした町議会の感覚に、町内の70代女性は「10月だけで2回も観光をしようとしていたのか」とあきれ顔で話した。