鳴門教育大地域連携センターが作った「家庭学習の友」

鳴門教育大地域連携センターが作った「家庭学習の友」

 鳴門教育大地域連携センターが、子どもの家庭学習の習慣づけを手助けするノート「家庭学習の友」を作った。小中学生のアンケートを基に毎月、「授業の復習をしよう」などの目標を設定し、達成できたかどうかを書いていく。アンケートに協力した阿南、美馬両市の12校で使われており、好評だ。

 小学校用(A4判、60ページ)と中学校用(同、62ページ)があり、中学校用には連休の予定を立てたりストレスチェックをしたりするページがある以外はほぼ共通で、月ごとの目標には「テスト勉強をしてみよう」(5月)、「授業の予習をしよう」(10月)-などが掲げられている。

 「今、社会で何が起こっているのかな」(6月)では「新聞には、たくさんの情報がのっているよ」との助言を添えるなど、各目標を達成する手がかりも記されている。自分で目標達成に向けた計画を書き込み、教員や保護者がチェックする欄もあり、学校と家庭をつなぐ役割も担う。

 センターは昨年度、趣旨に賛同した阿南、美馬両市の小中学校12校の協力で、児童生徒や保護者約1600人に学習と生活に関するアンケートを実施。その結果、「忘れ物が多い」「宿題はするが、自主的な学習をしない」などの課題が浮かび上がった。

 センターは課題の克服に向け、教員からも意見を聞き、半年がかりでノートを仕上げた。

 ノートを使っている学校からは「忘れ物が減った」「読書の時間が増えた」などの声が寄せられているという。センター所長の阪根健二教授は「子どもたちが、自発的、積極的に物事を考えて学べるようになれば」と期待している。