空飛ぶ自動車「スカイドライブ」の実験機=愛知県豊田市

 徳島大大学院理工学研究部の三輪昌史准教授らが、空を飛ぶ自動車「スカイドライブ」の開発を進めている。愛知県豊田市を拠点に若手技術者らと共に研究や実験を行い、試作車での浮遊に成功。アニメや漫画の中で描かれた夢の世界が現実になりつつある。

 スカイドライブは搭載したバッテリーで駆動。地上を3輪のタイヤで走行し、四隅に付けた八つのプロペラで飛行する。1人乗りで、車体は長さ約3メートル、幅約1・3メートルになる見込み。

 三輪准教授によると、空を飛ぶ車の開発を進めている団体は海外にいくつかある。翼が固定され、離着陸に広い滑走路を必要とする飛行機型が多いが、三輪准教授らが開発しているのはマルチコプター(複数の回転翼を持つ機体)型。垂直に離着陸ができるため、広い土地を必要としない。

 開発の中心は、自動車・航空機産業で働く若手技術者らのグループ「CARTIVATOR(カーティベーター)」。2年ほど前、マルチコプターを研究している三輪准教授に声が掛かった。主に豊田市で廃校になった小学校を作業場として利用しているほか、徳島大でも実験などを行っており、試作車(長さ約3メートル、幅約2メートル、重さ約160キロ)を約5秒間、高さ1メートルほど浮かせることができた。

 三輪准教授は「安定飛行やバッテリー稼働時間などまだまだ課題はあるが、それが解決できれば技術的には十分可能」と自信をのぞかせる。今後、アルミニウム製のフレームを軽いカーボン製に変えるなどして改良を重ね、4年後の東京五輪までに有人飛行を実現させるのが目標だ。