阿波市議会臨時会で藤川氏の議員辞職勧告決議案を起立採決する市議=午前11時ごろ、市議会議場

 阿波市議会は25日、臨時会を開き、市議会の9月定例会をうその届け出で欠席し、ネパール旅行をしていた藤川豊治市議(70)=同市阿波町西ノ岡=に対する議員辞職勧告決議案を賛成多数で可決した。藤川氏が申し出ている副議長の辞職願については全会一致で承認した。藤川氏は議員を続ける意向を示している。臨時会は病気入院を理由に欠席し、本人不在のまま辞職勧告が決議された。

 辞職勧告決議案は樫原賢二氏(阿波絆)と松永渉氏(阿波清風会)の連名で提案した。樫原氏は提案説明で「市民と議会に与えた影響の大きさを考え、市民への信頼を図る上でも藤川氏の議員辞職を強く要望する。身勝手な行動で市議会の名誉を著しく傷つけた」と批判した。

 賛成討論では松永氏が「藤川氏の行動は市民への背任行為。決議は市民に信頼回復の覚悟を示す第一歩だ」、反対討論では原田定信氏(志政クラブ)が「何らかの処分が必要だと思うが、辞職勧告については賛成できない」と述べた。

 採決は、江澤信明議長と藤川氏、退席した川人敏男氏(同)を除く17人で行った。起立採決の結果、賛成13、反対4で可決した。辞職勧告決議に法的拘束力はない。

 閉会後、江澤議長は「議会として正常な判断をした。(藤川氏が)決議をどう受け止めるか見守りたい」と話した。

 藤川氏は24日、所属していた会派・阿波みらいの阿部雅志会長に議員を続ける意向を示した。同日、急性腸炎などでの病気入院を理由に、臨時会の欠席届を江澤議長宛てに提出した。議会事務局には本人から「21日から入院している」と連絡があり、ファクスで欠席届が送られた。

 藤川氏は9月27日、登山のためネパールへ出発し、同29日の市議会9月定例会最終日を欠席。議会事務局には「健康診断のため」と届け出ていた。10月17日に帰国し、翌18日の記者会見で副議長の辞職を表明した。