徳島県動物愛護管理センター(神山町)が保護した犬や猫と、新たな飼い主をマッチングするカフェが徳島市の万代中央埠頭にオープンした。一時預かりボランティア宅で飼育されている犬猫の動画が店内で流され、訪れた人が気に入った犬猫の引き取りを申し出る。センターによると、こうした試みは県内で初めて。
埠頭の倉庫で月1回、犬猫の譲渡会を開いていた日本動物病院協会(JAHA)公認家庭犬しつけインストラクターの石川かずこさん=板野町川端=が「いつでも譲渡犬や猫の情報が提供できるように」と、倉庫の一画を借りて「モリソンズ・カナンカフェ」を開店した。
センターと団体譲渡契約を結んだ石川さんが犬や猫を引き取り、県内の一時預かりボランティア20人ほどの自宅で飼育。ボランティアは自宅で動物の動画を撮影し、その映像をカフェのテレビモニターで常時流す。動画は月1回更新される。
カフェはペット同伴可。しつけ相談やトリミングもできる。訪れた人は、映像を見て気に入った犬や猫がいれば引き取りを申し出、簡単な審査を経て2週間、試験的に飼う。うまく育てられるようなら正式に譲渡される。
センターによると、2015年度の県内の犬猫殺処分数は1489匹。石川さんは「犬や猫を捨てる人がいなくなり、センターの収容数がゼロになるのが目標。動物愛護に目を向けるきっかけになれば」と話している。
木曜定休。問い合わせはモリソンズ・カナンカフェ<電080(2985)0517>(午前10時~午後6時)。