吉野川上流でのラフティングを社員研修に活用してもらおうと、三好市が企業や団体向けツアーの企画を練っている。ツアー内容の充実とPRに向けて、今月から実証実験を始め、市職員らが体験した。来年3月にも企業や団体向けの実証実験を行い、ツアーの商品化を目指す。
1回目の実証実験は16日に行い、市職員や三好市へのサテライトオフィス進出を検討しているIT企業の社員ら24人が参加。6人1組でボートに乗り、吉野川の激流下りや池田ダム湖でスラローム競争を体験した。
ツアー参加者には、スリル満点の激流下りで一体感を高め、細かなボート操作が必要なスラロームで意思疎通の大切さを学んでもらう。講師は三好市を拠点に活動し、昨年秋のラフティング世界選手権で優勝した女子チーム「ザ・リバーフェイス」の阿部雅代キャプテンが務めた。
市の呼び掛けで参加したIT企業社員の柏木宏文さん(34)は「業務と違う経験を通して他の社員とコミュニケーションができ、いろんな気付きがあった」と話した。
市は来年3月に行う実証実験で、市内外の企業と団体から参加者を募り、ツアーの改善点を掘り下げる。市観光課の城野義明課長は「参加人数や日程など企業のニーズを探り、魅力的な研修プログラムに仕上げたい」としている。