高校野球の第71回秋季四国地区大会第2日は28日、香川県のレクザムスタジアムとレクザムボールパーク(BP)丸亀で準々決勝4試合が行われた。徳島県3位の富岡西は10―6で帝京第五(愛媛県1位)を下し、初の準決勝進出を決めた。徳島県勢の準決勝進出は2013年以来、5年ぶり。徳島県1位の川島は1―5で松山聖陵(愛媛県3位)に敗れ、2位の徳島商は1―2で高知商(高知県1位)に逆転負けし、4強入りはならなかった。高松商(香川県1位)は4―2で昨年優勝の明徳義塾(高知3位)を下した。大会第3日は11月3日に高松市のレクザムスタジアムで準決勝2試合を行う。

 

 ミスに乗じ大量得点 富岡西

富岡西対帝京第五 2回、富岡西1死一塁、坂本が右翼線へ適時三塁打を放ち7―2とする=高松市のレクザムスタジアム

 富岡西が秋季四国大会5度目の挑戦で初の2勝を挙げた。愛媛県1位校を破る金星は、初の甲子園出場を目指す富岡西にとって大きな1勝となった。

 相手投手の制球難と守りの乱れで得たチャンスを逃さず畳み掛けた二回の6得点が最後までものをいった。この回、一回に一塁ゴロをはじいて先制点を献上した前川の勝ち越し2点タイムリーが大量点の口火を切った。「自分のミスは自分のバットで取り返したかった」と前川。この気迫の一打がナインを勇気付けた。

 右翼線三塁打で7点目をたたきだした3番坂本も「連投の浮橋のためにも1点でも多く取りたかった。流れを切らずに打てて良かった」と振り返った。

 エース浮橋は三回までに5四球を与え6失点と苦しんでいたが、四回以降立ち直り、七回まで帝京第五のスコアボードに「0」を並べた。とはいえ、愛媛王者を相手に2点はセーフティーリードではなかっただけに、再び相手のミスに乗じて得た七回の2点が勝利を引き寄せた。

 1死満塁から中前打で2者を迎え入れた吉田は「どうしても追加点が欲しかった場面。消極的にならず思い切っていこうと思った」と値千金の一振りを振り返り「苦しい試合も勝てるようになった」と仲間の気持ちを代弁した。

 常に挑戦者の気持ちを持ちつつも小川監督から「グラウンドに出たら一番強いと思え」と送り出された選手たち。強豪校を連破した強さは本物だ。四国の頂点を目指し坂本主将は「守りをしっかり立て直して準決勝に臨む」と力を込めた。

 

 川島 反撃1点止まり

川島対松山聖陵 9回、川島無死、藤田が左越え本塁打を放ち1―5とする

 徳島県1位校として部員15人で挑んだ川島の快進撃が止まった。強豪・松山聖陵を相手に粘り強く戦ったが、打線が振るわず1得点。完敗に選手たちは肩を落とした。

 ピンチをしのいで、得点を奪ってきた川島のパターンが序盤で崩れた。「高めに浮いたスライダーを打たれた」とエース細谷。一回は三者凡退と上々の入りだったが、二回に制球が甘くなったところを痛打され4失点。連打を許したのはこのイニングだけだった。

 打撃陣はストライクからボールになる低めの球に手を出し凡退。3安打に抑えられ、反撃の糸口をつかめなかった。森本主将は二塁打を放ったが「点を取られた後の悪い流れを変えられなかった」と悔しがった。

 ただ、県大会から守りで勝ち上がってきた川島らしさは貫けた。失策を記録したがそこから崩れることはなかった。野手が堅実にアウトを積み重ね、時にはファインプレーも飛び出した。五回には蛇目がセンター右への当たりをダイビングキャッチし、もり立てた。

 四国、全国を勝ち抜くための課題を痛感した選手たち。九回に本塁打を放った1年の5番藤田は「大事な場面で打てるバッターになる」と夏に向けて再出発を誓った。

 

 徳島商 あと一本出ず

高知商戦で先発し、力投した徳島商のエース村田=丸亀市のレクザムBP丸亀

 徳島商のエース村田にとって、痛恨の一球となった。二回2死二塁。高知商の上田への初球が左翼スタンドに運ばれた。「失投ではないが、直球を狙い打たれた」。一回、自らのバットで1点を先制し、主導権を握りかけていただけに悔しさがにじんだ。

 1回戦で延長十一回を完投。それでも「疲れはない」と連投のマウンドに奮い立った。四死球はわずか1。8安打を打たれながらも丁寧な制球で要所を抑え、「必ずみんなが打ってくれる」と腕を振り続けた。

 村田の踏ん張りに応えたい打線だったが、三回から登板した高知商のエース真城にタイミングを外された。6番打者としてチャンスメークした三宅は「直球と変化球の腕の振りが同じで的を絞れなかった」と振り返る。当てに行く打撃が続き、持ち味の畳み掛ける攻撃は影を潜めた。

 終盤の七、八、九回で得点圏に走者を進める意地を見せたが、タイムリーは生まれなかった。女房役の山本は「村田のためにも一本打ちたかった」と七、九回の好機での凡退に唇をかんだ。

 6年ぶりの四国の舞台で「徳商」を印象付けることはできた。西村主将は「成長もあったし課題もあった。夏への目標ができた」と前を向き、村田も「この経験を生かし、勝つためにもっとスタミナをつける」。さらなる成長を誓い球場を後にした。
 

 28日の試合

 第1試合 富岡西✕帝京第五(10時00分)    
レクザムスタジアム(準々決勝)
 
帝京第五
富岡西 10
 

 

 第1試合 高松商✕明徳義塾(10時00分)    
レクザムボールパーク丸亀(準々決勝)
 
明徳義塾
高松商
 

 

 第2試合 川島✕松山聖陵(13時00分)    
レクザムスタジアム(準々決勝)
 
松山聖陵
川 島
 

 

 第2試合 徳島商✕高知商(13時00分)    
レクザムボールパーク丸亀(準々決勝)
 
徳島商
高知商