[左]有内則子さん[右]坂本三千一さん

 2016年度の徳島県文化賞に県美術家協会理事でグラフィックデザイナーの坂本三千一(みちかず)さん(79)=藍住町徳命=が選ばれた。長年にわたって美術、デザイン分野で活躍し、文化振興に尽くしたことが評価された。優れた業績に将来性を加味して贈られる阿波文化創造賞は藍染作家の有内則子さん(42)=徳島市国府町東黒田=に決まった。飯泉嘉門知事が31日、定例会見で発表した。

 坂本さんは四国放送報道制作局美術部で働きながら、日本グラフィックデザイナー協会の正会員としてポスターなどの創作活動を続けてきた。国内外の展覧会に出品し、1980年には県芸術祭美術第一部門の優秀賞を受賞。県展でも3度にわたって特選に輝いた。

 企業のロゴデザインも多く手掛け、文化の森総合公園のシンボルマーク選考委員、東四国国体や国民文化祭の企画委員を歴任。92年に始まった放美展の立ち上げや審査に携わり、県美術家協会デザイン部会長として後進の育成にも力を注いだ。2005年に県表彰、10年に文部科学大臣表彰を受けている。

 有内さんは四国大生活科学部の講師として学内の藍染研究施設「藍の家」を拠点に研究や藍の振興に取り組む。藍染作家が所属する県藍染研究会の事務局を務め、作家活動をしながら、初心者からプロの染織家まで幅広く技術指導している。

 阿波藍の魅力を発信する県の「阿波藍×未来形プロジェクト」事業や国民文化祭の阿波藍関連事業では、教育者と藍染作家の両面の強みを生かして中心的役割を担った。

 坂本さんへの贈呈式は11月15日、有内さんは12月2日に行う。11月13~16日には徳島市のあわぎんホールで坂本さんの受賞を記念した作品展が開かれる。