女性の社会参画が進んでいる。15~64歳の女性の就業率が初めて70%(8月の労働力調査)に達し、女性全体の就業者も1953年以降最多の2962万人となった。

 仕事と育児の両立支援が進みつつあることや、人手不足で企業の採用意欲が高まっているのが要因だろう。

 ただ、男女間の賃金格差や管理職比率の低さなど待遇面での開きは依然大きい。その是正を図るとともに、働きやすい環境づくりに一層取り組まなければならない。

 日本の働く女性の割合は、折れ線グラフにすると、「M字カーブ」になる。最近では、20代後半で最も高くなり、子育て世代の30代でいったん落ち込み、40代後半に2度目のピークを迎える。

 子育て期の落ち込みは次第に浅くなっているが、欧米諸国では、M字カーブは見られない。出産や子育てを経ても、長く働き続けられる仕組みづくりが遅れているとも言えよう。

 子育て期にある30、40代の男性は、女性や他の年代の男性と比べて、就業時間が多くなっている。こうした男性の長時間労働を解消することが必要だ。

 かつては共働きが少なく、長時間労働の夫を専業主婦の妻が支えるという働き方が主流だった。ところが、共働き世帯は97年をターニングポイントに専業主婦世帯を上回り、今では専業主婦世帯の倍近くになる。

 企業には旧来の慣行を見直し、時代に合った職場風土を創出していく努力が求められよう。

 男女間の待遇格差は、賃金面で歴然としている。賃金構造基本統計調査(2017年)によると、残業代などを除いた男性の「所定内給与額」を100とした場合、女性は73・4にとどまる。正社員に限っても75・7で、女性の管理職比率が国際的にも低水準なのが要因とされる。

 管理職に占める女性の割合は、長期的に上昇傾向にあるものの、上位の役職ほど低く、17年は課長級が10・9%、部長級は6・3%でしかない。

 女性の登用を巡っては、女性活躍推進法が数値目標を含む行動計画策定を大企業などに義務付けている。計画策定を中小企業にも広げるかどうかの議論も始まっているが、数値目標を定めるだけではなく、実現への取り組みなど、実効性を検証することが大事ではないか。

 非正規労働者の割合が男性の倍以上であることも看過できない。男性が2割であるのに対し、女性は5割を超えている。正社員を希望しながら不本意に非正規にとどまっている人も多い。正社員化を進め、賃金の底上げを図ることが急務だ。

 少子高齢化による人手不足が深刻になる中、女性の活躍は欠かせない。女性のキャリア形成の中断は、社会にとっても損失だ。課題解決へのたゆまぬ努力が求められる。