JR四国の半井真司社長は7日の記者会見で、不採算路線について「今の状況では維持するのが厳しい状況がくるのではないか」と述べ、将来的に一部路線を廃線する可能性に言及した。

 具体的な路線名や時期は示さなかった。半井社長は「人口減は避けられない。10~15年先を見据え、公共交通ネットワークのあるべき姿を考える必要がある」として、地元関係者と協議する場を設ける意向を示した。

 同社の中期経営計画(2012~16年度)では、連結で20億円の経常利益計上を目標にしている。15年度は22億円と目標を達成しており「まずまずの状況。今後5年のうちにどうこうすることはない」と早期の廃線は否定した。

 7日発表した16年度上期の利用状況によると、全20区間のうち1キロ当たりの1日平均旅客輸送人員が最も少ないのは牟岐線の牟岐-海部間で261人。次いで予土線の北宇和島-若井間342人、予讃線の向井原-伊予大洲間491人の順となっている。