改築工事での不適正な会計処理が指摘された阿南中学校=阿南市見能林町

 7日に公表された会計検査院の2015年度決算検査報告で、阿南市が中学校の改築工事に絡んで国からの交付金287万3千円分を、県教委が教職員の給与に充てる国庫負担金203万8千円分を、それぞれ過大に受給していたことが分かった。

 阿南市は、13、14の両年度に行われた阿南中(同市見能林町)の校舎改築工事で、13年度(1期工事)に2億8550万円、14年度(2期工事)に2億1653万円の学校施設環境改善交付金を受けた。

 この交付金は工事費が一定額以上になると支給額が頭打ちになるため、市は国に対して2期工事の交付金を申請する際に、一度は1期分で申請しながら交付金の算定に反映されなかった工事費約860万円を2期分に上乗せして申請。会計検査院から「13年度の工事費の一部が、14年度分と重複している」と指摘された。

 市の担当者は「2年間の継続事業だから、1期分の工事費を2期分として申請しても大丈夫だと思った。交付金を少しでも多くもらおうと考えた」と釈明している。

 一方、公立小中学校の教職員給与の3分の1を国が負担する義務教育費国庫負担金で、県教委が過大受給していたと指摘されたのは、教員1人の年間給与611万6千円に対する国負担分。

 この教員は13年度に勤務校を離れて板野町の県総合教育センターなどで1年間研修を受ける予定だったが、病気で休職して研修を受けなかったため、国庫負担金の交付要件を満たさなくなった。県教委は14年度に過大受給分を相殺するための修正報告を行う必要があったが、事務処理ミスでできていなかった。

 県教委教職員課は「ミスが二度と起きないよう、課内のチェック体制を強化したい」としている。

 阿南市、県教委とも、過大受給分は本年度中に返還する。