吉田精次医師

 全国で500万人以上と推計されるギャンブル依存症は、借金トラブルで家族を巻き込み、盗みや横領など犯罪の原因にもなりかねない。依存症治療の専門医で藍里病院(上板町佐藤塚)副院長の吉田精次医師(61)が、悩み苦しむ家族に向けて対処法を紹介する「ギャンブル問題 解決の処方箋」(A5判、158ページ)を出版した。

 吉田医師によると、対象を家族に絞った指南書は初めて。

 同書では、ギャンブル依存症は多くの場合、借金で発覚すると指摘。ギャンブルの資金はまず自分の小遣いで始まり、足りなくなると、うその理由をつけてお金を求める。前借りをし、自分の持ち物を売り、家族の金品を黙って持っていく。ついには借金へとエスカレートしていく。

 「借金とうそ」がギャンブル依存症の2大症状という。

 突然の異変に直面した家族はどうすればいいのか。吉田医師は九つの対処法(処方箋)を示している。

 例えば「借金を100%明らかにする」では、「本人が今ある借金をすべて打ち明けることができれば、その時点からうそとごまかしを停止することができる」とし、借金の解明が問題解決につながるとしている。

 吉田医師は「成功事例に基づいた、読んで希望が持てる本が必要だと思った。1人で悩まず、専門家に相談してほしい」と話している。

 巻末に、全国の患者同士による自助グループの情報を掲載。徳島県内では、藍里病院で木曜、土曜にミーティングが開かれている。

 金剛出版刊、2160円。