南海トラフ巨大地震に備えて開かれた「地域防災力向上シンポジウム」=徳島市の徳島グランヴィリオホテル

 南海トラフ巨大地震に備え、地域社会が連携した防災・減災体制づくりを考える「地域防災力向上シンポジウムin徳島2016」(消防庁、県など主催、徳島新聞社共催)が9日、徳島市の徳島グランヴィリオホテルであり、消防団員や自主防災組織のメンバーら約600人が参加した。

 東京大学地震研究所の古村孝志教授が基調講演し、南海トラフ巨大地震について「四国沖では地震が少ない分、プレート(岩板)のひずみが蓄積されている。昭和南海地震などを基にした被害を想定するとともに、東日本大震災のような最大規模の地震にも備えてほしい」と指摘した。

 南海地震のような海溝型地震は強い揺れが長く続くため、「数分で津波が押し寄せる沿岸部では揺れている最中に逃げなければならない。安全かつスムーズに避難するには家屋の耐震化が不可欠だ」と訴え、耐震診断や家具の固定などの対策強化を呼び掛けた。

 パネル討論もあり、古村教授や徳島市婦人防火クラブ連合会長ら8人が登壇した。地域の防災意識を向上させる方策として「自助、共助をいかに持続させられるかがポイント。消防団員の確保や防災訓練など地道な取り組みが重要になる」「未来の防災リーダーを育成するため、若者が楽しく防災を考えられる環境づくりを」などと意見を交わした。

 このほか、防災活動の事例発表や、消防団協力事業所の県知事表彰があった。