「養殖枠ロープ」の長さや結び目を確かめる科技高生ら=美波町奥河内の日和佐マリンキャンパス

 美波町の漁業者らでつくる「美波の海の恵み研究会」は12日、同町東由岐の由岐漁港沖で、今季のワカメの試験養殖を始める。今回は波当たりが強い漁場で行うため、徳島科学技術高校(徳島市)に協力を求め、実習で製作した丈夫な「養殖枠ロープ」を活用することにした。

 ロープは縦16メートル、横30メートルで、海上で長方形の養殖枠になる。同校海洋総合コースの3年生7人が6~10月、授業の一環で作った。漁業用の太いロープを切断し、ほどけにくいように結び合わせた。

 生徒は今月2日、旧水産高校舎を活用した日和佐マリンキャンパス(同町奥河内)で、事前に運んだロープの長さや、結び目が緩くなっていないかどうかを確かめた。通常の養殖枠ロープよりも荒波に耐えると期待されており、切建椋さん(18)は「徳島の漁業が衰退しないよう、役立てばうれしい」と話した。

 研究会は12日午前9時から由岐漁港で、ワカメの胞子が付いた種糸を、延べ450メートルの種糸用ロープに差し込む作業を行う。沖合500メートルまで漁船で運び、浮きを付けて養殖枠ロープに固定する。1月と3月に収穫し、品質などを確かめる。

 昨年初めて試験養殖した際は、沖合の島影にある波当たりの弱い場所を選んだ。ところが、漁船の航行の妨げになってしまうことが分かったため、今年は波当たりが強い場所で養殖し、育ち具合などを試すことになった。

 研究会は付加価値の高い海藻類の養殖などで、漁業者の新たな収入源を確保しようと、2011年に発足。県や徳島大の協力を得ながら、ヒジキやワカメの試験養殖に取り組んでいる。