徳島県内で過疎地域などに指定された15市町村の1691集落のうち、2015年4月末までの5年間に居住者がいなくなった「消滅集落」が12集落を数えることが、県のまとめで分かった。65歳以上の高齢者が住民の半数以上を占める「限界集落」は全体の42・8%に当たる723集落に上り、将来的に消滅する恐れがあるのも328集落と、山間部の過疎が一段と深刻化している実態が浮き彫りになった。

 調査したのは、過疎地域に指定されている13市町村(吉野川市は旧美郷村、東みよし町は旧三好町のみ)と山村に指定されている阿波市の旧市場町大俣地区、離島に指定されている阿南市の伊島の計1691集落《別表参照》。

 うち、15年4月末までの5年間に消滅したのは、つるぎ町で6集落、三好市で3集落、美馬市で2集落、神山町で1集落あった。前回調査(10年4月末時点)以降、住民の転居や死去で居住者がいなくなった。前回調査では4年間で消滅したのは4集落だった。

 将来的に消滅する恐れがある328集落のうち、住民が高齢者だけだったり居住者が10人未満だったりと、10年以内に消滅集落となる恐れがあるのは、調査した全集落の5・6%に当たる95集落。子育て世代がいなかったり人口減少率が大きかったりし、いずれ消滅集落になるとみられるのは13・8%に当たる233集落だった。いずれも全国平均を3~5ポイント上回っている。

 限界集落は阿南市と阿波市を除く13市町村にあり、前回から117集落増えた。全集落に占める割合も7・3ポイント増加した。神山、つるぎ、那賀、上勝の4町と吉野川市の旧美郷村は限界集落の割合が半数を超えていた。

 過疎地域の集落の人口は12万6673人で、前回から8969人減った。人口減少に伴い、山林や水田の保全、草刈りなどの共同作業といった集落機能の維持が難しくなっているのは343集落、機能が低下しているのは482集落だった。

 調査結果は市町村の担当者の回答を基に集計し、担当者を対象にしたアンケート(複数回答)では、集落で発生している問題として▽空き家の増加=100%▽耕作放棄地の増加=80・0%▽獣害・病虫害の発生=73・3%-などが挙がった。

 県地域振興課は「存続している集落でも高齢者だけの所が増えている。移住を促進するなどして活性化する方策を探りたい」としている。