過労死の防止を訴える西垣さん(左端)ら=徳島市のふれあい健康館

 過労死の防止を考えるシンポジウム(厚生労働省主催)が12日、徳島市のふれあい健康館であった。2006年に当時27歳の一人息子を過労死で亡くした神戸市の西垣迪世さん(72)が過労死の実態や遺族の悲しみを語り、約50人が耳を傾けた。

 西垣さんの長男和哉さんは関東のIT企業でシステムエンジニアとして勤務。残業は多い時で月150時間を超えた。入社2年目の03年11月にうつ病を発症して休職と復職を繰り返し、06年1月に治療薬を大量に服用して亡くなった。

 西垣さんは和哉さんが亡くなる3カ月前、会社を辞めるよう説得したが「途中で辞めると、まともな職に就くことができない」と言われ、引き留められなかった。

 「息子の人生とともに私の人生も終わった」と語る西垣さんは電通で新入社員の女性が自殺したことに触れ「過労死はどの家庭でも起こり得る。これ以上同じ悲しみが繰り返されてはならない」と訴えた。

 このほか、弁護士が過労死防止法について解説したり、徳島労働局が事業所への監督指導の取り組みを紹介したりした。

 シンポジウムは厚労省が11月の過労死等防止啓発月間に合わせて全国で開いている。