五穀豊穣を祈り、お亥の子さんを行う児童ら=つるぎ町貞光猿飼

 つるぎ町貞光の猿飼地区で14日、五穀豊穣(ほうじょう)を祈る伝統行事「お亥(い)の子さん」があり、貞光小学校の3年生22人が旧端山(はばやま)小学校・猿飼分校と民家4軒を訪れて披露した。

 児童は、地元の名所や特産などを歌詞にした「亥の子歌」を歌いながら、「立てづき」と呼ばれる木の幹(長さ35センチ)に取り付けたかずらを1本ずつ持って上下に動かし、分校の校庭や民家の庭の地面にたたき付けた。里芋の茎にワラを巻き付けた「イイチンタラ」と呼ばれる道具でも縁側をたたいた。

 訪問を受けた南サダ子さん(81)は「懐かしい行事を見られて励みになった」と喜んだ。3年の植田翔子さん(9)は「地元の人が喜んでくれてうれしかった。作物がたくさん実ってほしい」と話した。

 行事は同地区で150年以上前から、旧暦の10月最初の亥の日に行っていたが、同分校の休校に伴い1990年を最後に休止していた。県西部4市町などでつくる徳島剣山世界農業遺産推進協議会が昨年、急傾斜地の文化を掘り起こして世界農業遺産の登録に弾みをつけようと、復活させた。