2015年度に徳島県内で捕獲した野生鳥獣(イノシシ、ニホンジカ、ニホンザル)は2万3072匹で、過去最多だった14年度を約2400匹上回ったことが、県のまとめで分かった。人口減や高齢化に伴う里山の荒廃などを背景に、個体数が増加。生息域も広がり、農作物への被害が目立っている。

 県生活安全課によると、15年度の捕獲数はシカ1万2582匹(前年度比1908匹増)、イノシシ8794匹(554匹増)、サル1696匹(78匹減)。総捕獲数は2年連続で2万匹を超えた。10年前に比べ、シカは6倍、イノシシは2倍、サルは7倍に増えている。

 生息域は03年の調査でイノシシが県内全体の86・8%、サルが59・3%にわたり、25年前と比べて20~30ポイント拡大していた。

 シカの生息数は11年時点で推定約2万500匹で、8年前より約8千匹増えている。

 過疎の進む中山間地では、耕作放棄された果樹畑などが増え、容易に餌が手に入る環境が少なくない。狩猟者の減少も相まって野生鳥獣は増加。餌を求めて生息域を広げており、近年は石井町などの平野部にも出没している。

 農業機械販売の大野(徳島市)は、ここ5年で捕獲用のおりを300~400基販売した。豊田潤営業部長は「餌場と認識されると被害が続き、周辺にも拡大する。早めの対策が重要」と話す。

 15年度の県内農作物被害総額は1億2266万円。内訳はイノシシ5173万円、ニホンジカ3839万円、ニホンザル2399万円。総額は10年前の05年度より約6割(約4700万円)増えている。

 県は15年施行の改正鳥獣保護法を受け、イノシシ、ニホンジカ、ニホンザルを管理が必要な第2種特定鳥獣に指定。各自治体と連携して狩猟期間の延長やわなによる捕獲の推進、若手狩猟者の育成などを進めているが、個体数の減少にはつながっていない。