訓練を重ねる警察犬=徳島市住吉3の徳島小松警察犬訓練所

 2016年の徳島県警の警察犬出動は10月末で33件と、記録が残る2000年以降で最多となった。県警は高齢者徘徊(はいかい)の捜索増加が背景にあるとしている。今後も増えることが予想されるが、警察犬の飼育ボランティアは半数が高齢者で、必要な数を確保できるか不安視されている。

 県警によると、警察犬出動は02年の31件をピークに、05年には11件にまで減ったが、その後、10年19件、15年21件と増加傾向にある。

 今年は「認知症の高齢者が家を出たまま帰らない」「悩みを抱えていた家族が仕事に出掛けたまま帰ってこない」など、行方不明者の捜索で出動するケースが多い。

 不明者の捜索は近年増えており、08年以降は全体の約7割以上に上る。今年は33件中27件を占め、うち12件が認知症の高齢者の捜索だった。

 一方、事件数が減っているため、犯人の遺留品捜索などは04年の9件が最多で、10年以降は0~2件にとどまっている。

 警察犬の飼育者は65歳以上が半数を占める。県警は訓練所を通じて新しい飼育者を募っているが、急な出動要請に応じる必要があるほか、犬をプロの訓練士に預ける費用が月数万円かかるなど、負担は大きい。

 県嘱託警察犬指導員会の武市次信会長(76)は「体調不良のため今年でやめる高齢の飼育者もいる。若い人がもっと増えてほしい」と話している。