阿南市議会の喜多啓吉市議が、市政報告書の作成に使った政務活動費の一部1万8322円を市に返還していたことが分かった。市監査委員から「不適切」と指摘されたためだが、喜多氏は「事前に市議会事務局に見せ、支出しても大丈夫と言われていた」と説明している。事務局は「当時はそういうやりとりがあったかもしれないが、最終的には自身で判断してもらいたい」としている。

 不適切とされたのは、市政報告書(A4判、4ページ)のうち喜多氏の略歴を記した部分。監査委員は、市条例で政活費からの支出が認められている広報費の内容「会派が行う活動などを住民に報告するための経費」に該当しないとし、略歴部分の面積割合(7・46%)に相当する分の返還を促すよう市に求めた。

 報告書は2015年10月に作成され、喜多氏は政活費24万5600円を使用。オンブズマン徳島ネットワーク(島上一郎代表)が今年7月、住民監査請求した。監査結果は9月15日付。市は10月24日付で請求し、喜多氏は同日付で返還した。

 市議会事務局の青木芳幸課長は「一般的に、議会傍聴を促す文言や政活費を使っていることを示す文言があるかを確認するが、内容に口を挟むことはない。正確なやりとりは分からず、了承を得たと言われ困惑している」と話している。

 喜多氏は「事務局にはしごを外されたような気分だ。監査委員とは考え方が違うが、相手にしたくないので支払った」と話している。