徳島市が眉山山頂に建設を計画していた観光展望施設のイメージ図(市提供)

 徳島市は、眉山山頂のモラエス館跡地で計画していた観光展望施設の建設中止を決め、18日に公表した2016年度一般会計補正予算案に、建設事業費6億7634万円の減額補正案を盛り込んだ。

 市は13年度にまとめた「眉山魅力アップ計画」で、老朽化した山頂のモラエス館を観光展望施設に建て替える方針を決めていた。14年度に1058万円をかけて設計し、15年5月にモラエス館の解体工事に着手したが、同11月、山頂の電波塔を使用する四国放送から電波障害が発生する可能性を指摘され、県の防災行政無線にも影響が出る恐れがあると分かった。

 市は電波障害を防ぐ中継施設の新設などを検討したが、2億円程度の費用がかかることが判明。県の防災行政無線についても電波状況を調べたところ、電波障害を避けるために施設の高さを10メートル低くしなければならず、展望台の機能がほとんど果たせないことも今月に入って分かった。

 遠藤彰良市長は「電波障害の想定をしておらず、見通しが甘かった。あのまま放っておくわけにはいかず、早急に対応を検討していく」と話している。

 当初の計画では、展望施設の高さは19・5メートルで、ギャラリーや総合案内所を備え、地下で眉山ロープウエー山頂駅舎とつなげる予定だった。

 旧モラエス館の解体工事は2月に完了しており、収蔵品約450点は現在、徳島大総合科学部2号館1階と徳島駅前のアミコビル1階に展示されている。市観光課は「できるだけ早く市の施設など1カ所にまとめて展示したいと考えており、施設の選定作業を進めている」としている。

 展望施設に対しては市が新町西地区再開発事業を白紙撤回するのに伴い設けた中心市街地活性化推進本部の有識者会議でも「費用対効果が低い」などと否定的な意見が相次いでいた。